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1: 2017/09/08(金) 15:33:28.33 ID:xFbcn28+0.net

(和奏さん=仮名・35歳・主婦)

 小学生の息子が死んだセミを拾ってきて「お墓を作ろう」と言うので、庭に穴を掘って亡骸を置き、2人で手を合わせていました。
 こんな姿が異様だったのか、定職にも就かず、いつもゴロゴロしている隣の五郎クンが塀越しに、「何を埋めているんですか?」と声を掛けてきたのです。
 「セミです」
 「うちもカブトムシが死んだばかりです。小動物の供養っていうのは、自分の死に対する予行演習ですよ」
 私、こう言われてドキッとしました。誰もがうらやむ専業主婦だけど、社会とは隔絶されて孤独でした。このまま老いておばあちゃんになってしまうのか…。

 老いと死への不安が勇気へと変わり、自然な感じで声を掛けていました。
 「五郎クンはフリーター?」
 「僕はフリーライターです。その他大勢の人間と一緒にしないでください」
 最初は怒らせてしまいました。でも、毎日少しずつ話して仲よくなっていき、ある日、「クッキーを焼いたから試食して」と彼を家へ誘ってみたのです。


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